フリーランスとしてHRP（ヒューマンリソースパートナー）日中異文化経営コンサルタントして活動している金です。
プロフィール
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価値観や文化背景が違うと話す内容やスピード、感覚も違ってきます。日本人駐在員の方といろいろ話している中で、「中国人社員となかなかうまくコミュニケーションが出来ない」「直接的でいきなり言われることが多い」と感じられている方が多いように思います。あ・うんの呼吸はなかなか中国では通じない。「そのぐらい理解してよ」と思われている方も多いのではないでしょうか。
感情を表に出す合理的かつ実質的なコミュニケーションスタイル
日本人のコミュニケーションの特徴は推測・期待・テレパシー。それは同一言語。同一文化。同一環境から生まれた独特のコミュニケーションスタイルです。日本の場合ほとんどの方が新卒として入社をされています。知らず知らずのうちに独自の会話スタイルや感覚が身についています。もちろんそれは悪い事ではありません。ビジネス習慣や企画書の進め方を取ってもそうです。日本にいる間は気づきませんが日本以外の国となると少し話が違ってきます。
中国の場合はそのほとんどが漢族であるとは言え、56の民族を抱える国です。地域によっては言語や感覚も異なります。新卒で入社をする人はいますがそれほど多くありません。有期の契約制が主体で中途採用で入社する中国においては仕事の進め方を含む全てのコミュニケーションスタイルをどうすればスムーズに出来るのか？考慮しながら構築していかなければなりません。
中国で業務を進めていく以上、中国の国情は理解をしなければなりません。「日本では当たり前だ」「日本ではこのやりかたが普通だ」だけではなかなか物事が前に進みません。日本のやり方だけを無理やり押し付けてしまうと中国人社員は反発してしまいます。
「日本人が正しくて。中国人がおかしい」「中国人が正しくて、日本人がおかしい」と言う事ではありません。大事なのは問題の本質はどこにあるのかということを明確にすることです。
「中国有中国的国情」と言う言葉を耳にされた方も多いのではないでしょうか。国情とは「中国における感覚や価値観、物事の進め方や考え方」というニュアンスです。会議の中で議論を進めます。国情を理解し、問題の本質を見極め、議論を進めなければなりませんが議論を始めると様々な観点・様々な発想から論点が出てきます。日本人はここでまず疲れてしまい議論を前に進めることが億劫になります。議論ばかりでなかなか前に進まない会議を経験された方も少なくないのではないでしょうか？
推測・期待・テレパシーに慣れている日本とは勝手が違って来ます。中国では議論を通じて解を求めることが多いのです。同じ国土でありながら違う民族、違う土地の中で培われたスキルとも言えます。「一回拒否された」「言っても同じ」と言う感覚だと前に進みません。大事なのは問題の本質がどこにあるのかを明確にすることです。長時間の議論を通じて導かれた解は最終的に「有道理」となります。背景や概念を含め辛抱強く話すことが大事です。論理の押し付けや感覚での議論は「没道理」となります。自社の中でより多くの議論を通じて「有道理」を導き出してください。
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